精油の選び方－原料ハーブの抽出部分が明記されていること－

植物は花、茎、葉など抽出部位によって、含まれる成分が異なります。

ビターオレンジを例にあげましょう。ビターオレンジの花から抽出されたものはネロリと呼ばれ、モノテルペンアルコール類やセスキテルペンアルコール類に属する成分を多く含みます。これらの成分は、主に精神力の増強、精神の安定作用、女性ホルモン様作用をもちます。

葉から抽出されたものは、プチグレンと呼ばれます。プチグレンに多く含まれるエステル類の酢酸リナリルは、鎮静作用や抗けいれん作用があります。果実から抽出されたものはビターオレンジと呼ばれ、モノテルペン炭化水素類のリモネンを多く含み、殺菌作用や鎮静作用に優れています。

以上のように、同じ植物でも抽出部位によって内容成分が大きく異なります。薬効や使用目的を知るうえでも、どの部分から抽出されているかも精油を選ぶ重要なポイントです。